※この物語は、ここから始まる。
▶ 続きを読む前に
→ 第1話:夜職から這い上がった俺のリアル
◆深夜2時43分、俺はベンチの上で壊れてた。

深夜2時43分。
大阪のとある駅前。
冬の風がやけに冷たくて、煙草の火もやたら早く燃え尽きた。

俺はただ、缶コーヒー握りしめてうずくまってた。
金もない、帰る家も気持ちもない。
あったのは、疲れた体と「もう無理やな」って声だけ。

3時間前、店でトラブルがあった。
先輩にボロクソに怒鳴られ、客に酒ぶっかけられた。
悔しくてトイレで歯くいしばって泣いたあと、また笑顔でフロア戻った。

なんで俺がここまでせなあかんねん。
…でもそれでも、俺にはその場所しかなかった。

終電の切れた駅前ベンチに座って、
LINE開いても誰からも通知はない。
親にも彼女にも、もうしんどいって言えへんかった。

「俺って、なんのために生きてるんやろ」
その問いだけが、ずっと頭の中グルグルしてた。
◆ただ、消えたかった。

近くの公園に移動して、真っ暗なベンチにうずくまった。
凍える手でスマホを握って、検索履歴には
「消えたい」「人生 詰んだ」「夜職 やめたい」

画面の明かりだけが俺を照らしてた。
音のない空間。誰もおらん。
自分がこの世にいる意味、もう全然わからんかった。

そのとき、目の前をスーツ姿の男が通り過ぎた。
手にはブリーフケース、目には力がある。
俺と同じ人間やのに、なんでこんなに違うんやろって思った。

「努力が足らんかったんやろな」
「俺が甘かったんやろな」
「いや…そもそも、最初から負け組やったんや」

そんな言い訳と自責の間で、喉の奥がキュッて締まった。
◆そして、たった一言が、俺を救った。

スマホの広告欄に、ふと出てきた言葉があった。

“たった1円でも稼げたら、人は変われる。”

スクロールせず、なぜか指が止まった。
その一文だけが、胸にずしんと響いた。

涙が出た。なんの理由もなく、ただ、涙が出た。
それまで張ってた意地とか、見栄とか、ぜんぶ崩れた。

「このまま終わりたくない」
そう思えた。

家に帰って、布団に潜り込んで泣いた夜。
その翌日から、俺は副業の世界に足を突っ込んだ。
◆まとめ|人は一度、死んでから生き直す。

この夜、俺は一度“死んだ”。
けど、あの涙と、あの一言が、俺を“生き直させた”。

副業っていうと聞こえは軽いかもしれへん。
でも、俺にとっては「生きる証」やった。

この話を、誰かが読んで
「自分もまだ、やり直せるかも」って思ってくれたら、
それだけで、俺の過去も意味になる。
▶ 続きはこちら → 第1話:夜職から這い上がった俺のリアル。副業で人生変えた話。
コメント